2018.3 【北京便り】日に日に良くなる北京の空気

●冬にきれいな空気を吸える幸せ

 少し前まで、北京の空気は良くない状態が続いていました。特に冬から翌年の春にかけては空気汚染日がほとんどを占め、皆、北京の空気環境の悪さに心を痛めていました。

 ところが過ぎ去ったばかりの2017年、北京で生活する人々は空気環境が明らかに変化したと感じました。特に2017年の後半、冬季暖房供給の時期を迎えた時、予想していた空気汚染は長く続くことなく、汚染レベルも以前と比べて明らかに改善していました。

 2017年の冬の北京は、ほとんど毎日青空を眺めることができ、街中でマスクをする人も減り、皆、このように長く続く晴天に感嘆を禁じ得えませんでした。毎日きれいな空気を吸うことができるなんて、何て幸せなことでしょう!

●好天のカギは気象条件と地域の一致団結

 北京の空気環境は、なぜ改善したのでしょうか。

 北京市環境保護局によると、2017年は気象条件が全体的に良く、気温逆転(通常は高度の上昇に伴い気温が低下するが逆に上昇する現象)の発生が少なく、空気も比較的乾燥しており、北風の発生回数も多くありました。

 10月~12月、冷たい気団の活動が頻繁で温度が大きく下がり、大気の重度汚染が4回起こり、結果として「重度汚染日」は5日間となりましたが、これはここ1、2年よりかなり少ない日数です。
しかし、もし北京が自分の頭上の空のことのみを考えて大気汚染を解決しようと思うならば、そこには限界があるでしょう。

 京津冀(北京、天津、河北)エリアが協力して排出削減を進めたことが、北京の空気環境の改善のために重要な役割を果たしました。大気整備にとって、協力することが重要な手段なのです。

 北京市環境保護局によると、2017年、北京のPM2.5の年間平均濃度は58㎍/㎥(前年比20.5%減)、年間の重度汚染日は16日に減少。そして京津冀及びその周辺70都市のPM2.5の年間平均濃度は55㎍/㎥(同37.2%減)、うち京津冀エリアのみのPM2.5の年間平均濃度は64㎍/㎥(同39.6%減)。京津冀が協力して汚染を抑止・防止することで、大きな効果を共有し、エリア全体の空気環境の改善に繋がっていることがよくわかります。

 聞くところによると北京周辺の多くの郊外地域や農村部でも省エネ・排出削減計画が進んでおり、石炭から電気へ、石炭から天然ガスへ移行するプロジェクトもここ2年で集中的に展開されています。

 大気汚染源の排出削減が続き、更に大気の拡散条件も良かったため、2017年の北京の空気環境はぐっと良くなりました。

●大きく広がる青空を北京の魅力の一つに

 2018年、北京は新しい「青空防衛戦計画」を制定しました。重点中の重点は排出量の多い車両の整備で、車両の排出量の基準超過を厳しく調査する、としています。また、重点企業に対する汚染排出許可証の管理をより厳格にし、特に汚染をまき散らしている企業をゼロにして、2017年の整備結果の基礎を固めていく必要があります。

 2022年に北京で行われる冬季オリンピック・パラリンピックが近づく今、大気汚染整備業務がおろそかになることはないでしょう。北京は今後も国家基準だけでなく世界基準を満たすために、汚染をまき散らしている企業の撲滅、石炭の削減、“脱・石炭”などをより一層ひた向きに努力していかなければなりません。

 去年の北京で青空が見えた日数は226日間でした。今後、北京の晴天日数が益々増えて、きれいな空気がずっと続くことを願っています。そうすれば北京を愛する理由がまた一つ増えると思います。

 

捷希希経営管理諮詢(北京)有限公司(当センター北京拠点)
宋 瑩瑩
(JCCマンスリー2018年3月号【北京便り】に掲載)